格安スマホ(MVNO)になぜ乗り換えないのか
先日、私も利用しているIIJmioのセミナーがあり、最近の格安スマホ(MVNO)の状況などの話を聞きました。その中で面白かったのが
MVNO乗り換えを躊躇している理由の一つは、「MVNOの料金体系が分かりにくいわけではなく、現在のキャリア(ドコモやauなど)の料金体系が分かりにくいので、比較しにくくて(どう変わるか分からないので)躊躇している」というものだった。
という話。なるほど、現状が分からないから比較できないので、そこで立ち止まってしまう(MVNOへの移行を考えることを止めてしまう)という訳ですね。
確かにキャリアの料金体系は難しい。しかも、ちょこちょこその体系を変えるので何が何だか。私自身も、今の契約内容が最適の選択をしているのか、実はよくわかっていないところがあります。
と言うことで、ちょっと調べて見ました。と言っても、網羅的に調べるのはそれこそ大変そうなので、あくまでも“私が契約しているプラン”の比較、つまりは毎月の料金明細の比較になっています。まあ、それでも多少はみなさんの参考になるのではと思ってます。
ドコモ、IIJmio、楽天モバイルの料金明細を見てみる
ドコモの料金明細
ドコモの特徴は、まず通話サービスのパターンを選ぶこと。これが基本料金を決めています。カケホーダイなのか従量制なのか等です。そしてこれにデータ通信のプランを足す形。あとは付加サービス(留守番電話機能やdTVなどのサービス)が加わります。さらにはケータイ払いサービス(ゲームやなんやらの課金など。spモード決済という名前らしいです)もありますね。
私の場合は、自分のスマートフォン用と家族の分とをまとめて契約しています。と言っても、基本料金は各番号別(家族それぞれのスマートフォン別)に必要で、“まとめて”いるのはデータ通信費用。旧体系の家族内でシェアするパターンで契約しています。
スマートフォン本体を月賦で購入した場合は、これにその料金も加算される訳ですが、私の場合はもう支払い終わって久しいのでここには出てきていません。
- カケホーダイライトプラン(スマホ/タブ)
- パケットパック : シェアパック5(小容量) 5GBを家族で分け合うもの
- 付加サービス : 留守番電話機能、dTVなど
- 決済代行サービス:諸々
IIJmioの料金明細
IIJmioは、インターネット接続サービスの老舗であるIIJが提供しているMVNOのサービス。今回のセミナーのように、一般的な話から、非常に高度な技術面の話、そして業界内の動きなどをオープンにしてくれている“信用に足る”企業だと思っています。
そんなIIJmioの回線ですが、私はドコモ回線を利用した音声通話付きサービスを契約しています。サービスの中には、データ通信のみのプランもあり、またau回線を使用したものもあります。
こちらはドコモとは違っていて、まずはデータ通信のプランを選択します。そこに通話機能を足すか否かの選択がある形。データ通信プランには、いわゆる“パケット通信”だけなのか、SMS(ショートメッセージ)サービスも付加するかの二種類があります。なので、大きくはデータ通信のみ・SMS付きデータ通信・音声通話付きの三種類のプランとなっています。
さらに、これに留守番電話機能などを付加していくパターンです。
- ミニマムスタートプラン
- 音声通話付き
- オプションサービス:なし
楽天モバイルの料金明細
楽天モバイルは、以前はMVNOとしてサービスを提供していましたが、ご存じの通りに四番目のキャリアとして(自前でアンテナを立てる通信会社として)MNOのサービスを始めています。米倉涼子さんが叫んでいるTV CMでお馴染みですね。
私は「使い放題」と「一年間無料」と、Rakuten miniの機種としての面白さに惹かれて契約してしまっています。
で、CMでも叫ばれているように、料金体系はシンプルです。音声通話もデータ通信(4Gも5Gも)も全部込み込みのプランが一つだけです。それがRakuten UN-LIMIT Vです。
ただ、料金体系はシンプルですが、サービス内容はちょっと複雑です。自前アンテナの整備が遅れ、都市部以外ではauの設備を間借りしている状態なのが原因ですが、自前のアンテナを利用している時と、auのを利用している時で「使い放題」が制限されます。auのアンテナを使っている場合は、データ通信が月に5GBという制限が課せられます。また、通話も専用アプリRakuten-Linkを使った場合のみという条件付きです。
そして、Wi-Fiサービスなどの付加サービスがこれに足されていくことになります。なお、留守番電話機能は無料になっています。
と言うことで私の料金明細は以下の通り。
- Rakuten UN-LIMIT V:最初の一年目なので無料の状態です
三社の料金明細を並べてみると
さて、本題。三社それぞれの明細を見てきたので、比較ができるように並べてみました。
ドコモ | IIJmio | 楽天モバイル | |
音声通話 | 基本使用料 | 音声通話機能附帯料 | Rakuten UN-LIMIT V |
データ通信 | パケット定額料 | 月額基本料 | ― |
オプションサービス | その他ご利用料金 | オプションサービス | サービス |
決済代行 | 決済サービス代金 | ― | ― |
スマートフォン本体の月賦払い分が入っていないので、その点は注意してください。
それを除けば、どの項目を比べればいいかが分かるようになってきたのではないでしょうか。使い方によって、どの項目に重きを置いて検討すればいいか違ってくると思います。通話なのか、データ通信なのか。そしてオプションのサービスの必要性等など。
“定額”分の上限がそれぞれ違っているので、単純に比較はできないけど、どことどこの項目を比べればいいかはこれで分かりますかね。
私の場合はほとんど通話をしないので、データ通信側を気にして「どこが一番いいのか」を見ていく形になると思います。なので、MVNOが有利となると思います。「通話が重要」という場合は選択も変わってくるでしょう。MVNOだと話し放題的なサービスはないので、自分が使う通話時間を想定してどっちが高いか安いかを見ることになりそう。
最近はSIMが二枚挿せたり、カードSIMとeSIMと併用できる機種も出てきているので、使い方によっては「通話用にキャリアのSIM、データ通信用にIIJmioのeSIMプランを併用する」なんてのもいいかも知れません。
楽天モバイルも、もうちょっと“安定”してくればメイン機種として使えるんだけどな。
ドコモ | IIJmio | 楽天モバイル | |
音声通話 | 1,800 | 700 | (2,980) |
データ通信 | 6,270 | 900 | ― |
オプションサービス | 2,070 | 2 | 0 |
決済代行 | 3,300 | ― | ― |
Total | 13,510 | 1,602 | 2,980 |
「キャリアメールが使えなくなる」という話も、Gmailで事足りるし、そもそも最近はメールすらしなくてLINEがあればいいよ、と言う人も多くなっている様子。であれば、そろそろMVNOに乗り換えてもいいんじゃないですかね。というのが今回の話の結論です。
って、私自身も家族分の移行が面倒なのでドコモを使い続けていますが、これだけ差があると重い腰を上げた方が良さそうです。ちと、考えてみますか。
コメント
先月、約5年半使い続けたiPhoneを買い換えました。
この5年半、全くプランの見直しも機種変も考えようとはしなかったのは、「面倒だから」です。(^^;
今回機種変をしたのは、ただバッテリーが持たなくなったからで、
それがなければ、きっとまだ使い続けていたと思います(笑)
ドコモショップで、判で押したような?流暢な説明を受けながら、理解しているのかいないのかも分からないような、常に受け身の状態(・・;)
帰宅して、変更したプランの内容や料金などを、時間をかけてじっくり見直して、ようやく、何となく?解ったような、そんな感じでした。(笑)
知らない、調べない、理解する努力をしない、等々で、損をしている事って結構ありますよね・・・。(-_-)
実は私も、今回の件で自分の契約内容を見直し、ドコモの契約に無駄なオプションサービスがついているのを発見しました。月数百円の無駄をなくすことができたのでした。
次は全面乗り換えの検討かな。