HPさんからこの機種を借用・試用してこの記事を書いています。
HP Envy x360 14とは
先日の「HP新製品説明会」でNPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)を組み込んだPCのHP Envy x360 14を実際に試用する機会を得ましたので、レポートします。
説明会の様子は下記の記事を見てください。また、スペックの詳細もこちらに書いてあります。
生成AIにしろなんにしろ、これまではクラウド側の処理に頼っていたけど、手元のパソコン側で処理できるようになればスピードも上がるし、セキュリティ的な問題も減るし、部分的にはオフラインでも使えるようになるでしょう。そしてHPから登場したのがこのEnvy x360ということ。
同梱品チェック
先日の製品紹介の場では確かめられなかったが、今回、ACアダプターもどんなものか確認できた。出力は65Wで、キッチンスケールで計測したところ、重さは約310gだった(ケーブル込み)。これならばそれほど負担にはならないだろう。
65WだからAnkerなどの小型ACアダプターでも代用できる。ただ、手持ちのAnker ACアダプターを接続したところ、充電は問題なくできているようだが「純正品でないものが接続された…」といった主旨の警告文がポップアップで表示されてしまった。まあ、メーカーとしては「保証しないよ」ということだろう。
マウスも同梱されている。オーソドックスだが静音タイプで、大きさ的に私の手に合っているようで使い易かった。
Bluetoothと、同梱の専用コネクタとを選んで接続可能。
キーボードを詳しく見てみた
端子類に何があるかは前回の記事で紹介したので割愛。
今回は、前にも紹介したものもあるけど、キーボードにユニークな(?)キーが配置させているのでそれを紹介。
全体としてはきれいに配列されていて、打鍵感も良く、使い易いものとなっている。日本語配列だけで、英語配列は用意されていない(みたい)。
個人的にはCaps LockキーとCTRLキーとを入れ替えて欲しいんですけどね。
他の機種には見られない特別なキーがいくつか設けられている。
AI PCを象徴するかのように設けられたWindowsのCopilotを呼び出す専用キーが、意外と叩きやすい場所に配置されている。何かあったらすぐにCopilotに“相談”しろということなのだろう。AIに慣れ親しむには良いかも知れない。
Copilotキーを叩くとこんな感じでCopilot用のサイドパネルがすっと出てくる。ここで検索をしても良いし、なかなか便利。
「HP Dragonfly G4はさらに強力で、セキュアにパワーアップしてました | ぶんじんのおはなし第二話」でも紹介した“プログラマブルキー”がEnvy x360にもついていた(F12のキー)。
このキーを押した時に起動されるアプリを選ぶことができる。
F1キーに割り当てられているのは「顔文字入力」。見ての通り、ニコちゃんマークが印字されている。これは分かり易い(笑)。
キーを押すとこんな顔文字入力パネルが現れる。
専用キーが設けられるくらいだから顔文字を使っている人は多いのだろうか。AIはともかく、こういうのには乗り遅れてしまったようだ、私は。使っても“Thum up👍”くらいだろうか。専用パネルまでは必要ないなぁ。
AIのパワーを引き出すには
さて、肝心のAIパワー(NPU)だが、結論から言うと今の時点ではほとんど使っているアプリ・ソフトはない。
もちろん、NPUを抜きにしてもパワフルな機種なので、大概の作業はサクサク出来てしまった。オフィス系ツールはもちろん快適に作業できるレベルで稼働する。
AI技術繋がりで(?)Photoshopの「背景AI生成」をやってみたが、CPUで処理されていてNPUは動いていない。それでもちゃんと動く。
動かしたところを録画してみたがこれくらいのスピード感で動いてくれる。
残念ながら、今のところNPU機能を使っているソフトウェアはほとんどない。上記の通り、Photoshopの「背景AI生成」をやってみたが、CPUで処理されていてNPUは動いていない。Photoshopはそのうちに対応してくれるだろうと信じてはいるが。
唯一、Windowsのカメラ設定で背景のぼかしを指示した時にNPUが使われていることがタスクマネージャーで確認できた。NPUを搭載していない機種で試したところ、この設定自体がメニューに出てこないので、NPU搭載機専用機能なのかもしれない。
ZoomやTeamsのネットミーティングで、カメラをOnにしておくとNPUが動き続けていた。カメラの画像処理がずっと行われている証拠なのだろう。NPUで処理してくれているのでCPUやGPUの負荷が減り、ネットミーティングの快適さが増すということだろう。
IntelやMicrosoftからはNPUを利用するための開発ライブラリの類が既に配布されているので、これからさらにいろいろなアプリ・ソフトがNPUを利用するようになるのだろう。期待が持てる。
AIとは直接関係ないけど、他にチェックしたこと
その他に面白いものはないかと見ていて発見したのが「HP Enhanced Lighting」。何をするアプリかと思ったら、パソコンのディスプレイ自体の発光を利用して自撮りの照明にしようというものだった。なるほど、こういう発想はなかったな。
下のスクリーンショットは丸形の“ライト”だが、四角にしたりもできる。また、明るさも変えられるようになっている。なかなか手がこんでいる。
ネットミーティング中にこれを使ったら画面が見にくくなってしまうだろうが、自分の見栄えの方が優先する状況では役に立ちそう。
以前購入した、(HPの傘下に入った)Poly Voyager 5200をBluetoothで接続してみたが、こちらは快適だった。Envy x360自体も本体に印字されているようにサウンド関係ではPoly studioの技術が使われているので相性が良いのだろう。ネットミーティングでの通話もより快適だった(気がする)。
感想
モバイル用のPCとしてグッド。重すぎず、バッテリーの持ちもいいので出先で半日作業し続けても大丈夫だった。出張の際にちょうどいい感じ。さらに、「なりたい自分を、起動しよう」というキャッチコピーの通り、色々な用途に使えそうです。動画配信では自動フレーミングなんて機能で自分の見栄えをキープしてくれるし、ぱっとCopilotを呼び出してワードをチェックできるし。あと、画像編集もそこそこいけますし、今後NPUのサポートがアプリ側でしてくれるようになれば、さらに快適に使えるでしょう。プロ仕様となるとまた違ってくるのでしょうが、趣味やセミプロレベル(?)ならば充分。
そう、NPUをサポートしているアプリ・ソフトがほとんどないのが現時点でマイナスポイントですかね。NPUを使ってAIの効能を色々と試してみたかったのでちょっと残念でした。まあ、これも時間が解決してくれるでしょうけど。
結論としては、慌てて買うことはないかもしれないけど、これからラップトップPCを新調しよう、新たな機種に買い換えようというのであれば今後の期待を込めて選択肢に入ると思います。
繰り返しになりますが、個人的にはCopilot呼び出しキーが気に入りました。ブログの記事を書いている時にちょっと調べ物をしたい時に便利だったので。
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