ソースネクストから機材を借用またはライセンスを供与していただき、試用しました。
PDFファイルを扱う頻度が増えそう
インボイス制度や電子帳簿等保存制度の導入もあり、これまで紙の書類やファックスで行っていた仕事がPDFファイルで行われることが増えていくでしょう。このような新しいルールができる前も、資料をPDFファイルでやり取りすることは一般的でした。中身の修正・改ざんがしにくいのがその理由かと思います。
この「修正しにくい」という性質は、複数の人がファイルを共有し、作業を行う時には”足かせ”となります。確認や承認の印を押したいと思ったり、誤字脱字をちょっと修正したいとなったりした時も加筆修正ができないからです。まあ、言うまでもありませんね。
もちろん、本家Adobe社のAcrobat Proを購入(サブスクリプション契約)すれば印を押したり、加筆修正したりできるようになります。でも、なかなかの値段がします。会社が購入・契約するにはいいのでしょうが、個人では手の出しにくい価格です。そこで登場するのが今回レビューしているいきなりPDFです。
「いきなりPDF」とは
ソースネクストの公式オンラインショップではいきなりPDFの定価は9,900円です。しかも、不定期ではありますが割引キャンペーンが行われることもあり、その際はさらに安く購入できます。本家のAcrobat Proと比べても機能はかなり充実していますし、個人で仕事にちょこちょこと使う分には充分だと思われます。
実際、どのような機能があるか見ていきましょう。
もう一度クリックすると元のサイズに戻ります。
邪魔なページを削除する・ページを入れ替える
もらってきた資料では不必要なページが付いていることが良くあるのではないでしょうか。1ページ目が送り状だった場合や、最後に無駄な白紙ページが(誤って?)付いているなどです。そんな時に使えるのが「組み換え」機能です。
例えば、このブログの説明資料があったとします。でも、1ページ目だけが意味があり、2ページ、3ページは不要だったとします。そんな時は「複数ページを抽出」したり、ページごとにファイルを「分割」したりして対応可能。ここでは「分割」をしてみました。
すると、元のファイルがページごとに分かれたファイルが出来上がり。
ちなみに「結合」を使えば逆に複数のファイルを一つにまとめることもできます。
ちょこっと文字列修正、印・スタンプ埋め込み
文字の修正なども可能。ここでは蛍光マーカーで指示をしたり、要らない部分に訂正線をひいたりして、誰かに指示するなんて場面を想定した例にしてみました。
日付入りの印面を作って埋め込むこともできます。こんな感じでそれっぽい印面が簡単にでき、日付も当然設定可能。
出来上がった印面をスタンプのようにポンと押す(挿入する)ことができます。PDFファイルを使って稟議を回そうとする時に簡単にできますね、これならば。
定型のスタンプも多数準備されているので、それを利用してポンと押すこともできます。「OK」だの「却下」だの、「極秘」なんてよく使いそうなスタンプがあります。
デジタル署名・タイムスタンプ埋め込み
本体に挿入する(上書きする)印鑑ではなく、電子的な署名も可能です。Windows証明書ストアやその他のルート証明機関が発行したデジタルIDファイルを指定して、ファイルに埋め込めます。
電子署名が埋め込まれたことを表立って表示することは余りないかも知れませんが、今回はお試しと言うことでファイル内に表示させてみました。こんな感じで電子署名を表示することもできるようです。
最後はタイムスタンプ埋め込みです。こちらは有料のサービスに登録しないと使えないようです。登録すれば、ファイルに現在時刻を電子的に埋め込むことができるので、いつ発行したファイルなのかを証明することができるようになります。
いきなりPDF内で出てくるタイムスタンプサービスはこちら。さすがに個人で契約するには厳しい値段になっています。まあ、ここまでシビアなファイル管理が必要ならば、個人で買うのではなく、会社にいきなりPDFを買ってもらい、タイムスタンプサービス契約もしてもらう方がいいでしょう。
PowerPoint形式などに変換
これまで書いてきたように、いきなりPDFはPDFファイル内の文字を直接編集できます。でも、まとまって編集したり、図形を編集したりしたい場合はPowerPoint形式(など)に「変換」するのが便利。PDFファイルを選び、変換先のフォーマットを指定するだけでOKです。OCR機能を使えば、図形・イメージ内の文字列も“ある程度”文字として引き出すことも可能です。
今回試したファイルでは「ぶんじんのおはなし第二話」のバナー部分はイメージです。そのため、変換した結果は、この部分がうまくOCR機能でも抜け出せなかったようです。背景がグラデーションになっているとダメみたいですね。
それに対して文字列として作られた部分はPDFファイル内に文字情報が含まれているので、問題なくデータ化できています。文字列部分のブロックの背景が白色になってしまっているのは許容範囲かな。あとから色を変えることは簡単にできるので。
まあ、完全とは言えませんが、PowerPoint形式に直せるのは便利でしょう。図形も含めてあとは好きなように編集できる訳ですから。
感想
あるととても便利なツールです。仕事の効率アップにかなり有効でしょう。会社に買ってもらうにしても手頃な値段なのでお願いしやすいでしょう。個人で買っても悪くはないかなとも思えます。
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