ソースネクストから機材を借用またはライセンスを供与していただき、試用しました。
Luminar Neoとは
ソースネクストでは画像編集ソフトが色々と販売されています。本格的な写真編集機能を有するもの(Affinity Photo 2)もあれば、部分的に消去するだけの機能に徹した簡易ツール(フォト消しゴム 6)もあります。そして今回、試用させてもらった「Luminar Neo」はその中間に位置するような感じでしょうか。注目のAI機能を搭載し、操作は簡単ですが、かなり本格的に編集をすることができます。
Skylum社によって開発されたソフトウェアで、公式サイトの説明によると「世界中の何百万人もの写真家やビジュアルストーリーテラーに創造性への衝動を与え、写真編集を刺激的で楽な体験にするという使命を担っています。」と公言しています。
そんなLuminar Neoの見た目はこんな感じ。「カタログ」は写真・イメージファイルを管理する画面です。“アルバム”機能によって写真をまとめることもできますが、フォルダー単位で管理した方が楽そう。
「カタログ」の画面でも写真を選択し、いきなりAIを使った編集や、複数写真からHDRマージ(暗くなりすぎた・明るすぎたものを合成し、全体的にちょうどいい明るさになるようにする機能)などもできるようになっています。
Adobe PhotoshopやAdobe Lightroom Classicから外部編集ツールとして呼び出しできるようにする設定もできます。まあ、Photoshopではもっと高度な編集ができるでしょうが、Lightroom Classicからだと使い勝手が良さそう。Lightroomの機能だけでは物足りないけど、Photoshopまではいらないという感じでLuminar Neoを使うのはアリです。
早速使ってみた
何はともあれ、どんな編集ができるのかちょっと試してみました。試したのは「ジェネ消去」。いわゆる“消しゴム”機能です。写り込んじゃった人やら物やらをいい感じに消してくれ、周りのトーンに合わせて書き換えてくれるものです。
パンデミック前に中国へ出張に行ったときに撮った一枚。高層マンションを背景に、ちょっと古めかしいアパート(?)が、中国の発展状況を表しているんじゃないかと思って撮った一枚。そこに親子連れ(?)が写り込んじゃいました。申し訳ないけど、この人たちには消えてもらおうという訳です。
ジェネ消去コマンドを選択すると、消したい部分を“塗る”ブラシのモードになります。うまーくいい感じにこの三人を塗ってしまい、右下の「消去」ボタンを押すと完成。
結果はこんな感じです。地面が黒くなってしまったので、影も含めてもうちょっと広めに選択すれば良かったかも知れません。が、かなりうまく消せたんじゃないでしょうか。左側の上半身部分にはうまい具合に椅子が足されています。なるほど、流石はAI。まあ、拡大してよーーく見ると、ちょっと怪しいんですが、そこはご愛敬。消去後の写真だけを見せられれば、そこまで気が付きません。
もうひとつ、「ジェネ消去」してみました。この機能、よく使いそうだし。
万里の長城で撮った自撮り。たぶん、明代に築造されたものでしょうから四百年は経っているのかな。でも、残念ながら(?)監視カメラが壁面に設置されているのが写っちゃいました。これも、その部分をなぞって「ジェネ消去」。結果は以下の通りです。こちらもいい結果になったのではないでしょうか。
使えますね、「ジェネ消去」。
次は「プリセット」による編集。シーンや被写体に合わせてプリセットを選ぶと、全体のトーンを変えてくれたり、中には書き換えてくれちゃいもする機能です。「簡単風景写真」、「曇」、「大都市の輝き」、「サバンナ」、「モノクローム」、「簡単ポートレート」、「フィルム風」、「アーティスティック」などなど。プリセットは追加購入もできます。
空を広く収めた一枚で、お試しで「風景写真」の中の「サンセット」を選んで見ました。その中で、さらに「銀白」だの「ハイパードライブ」なんてのを選べるようになっています。
その中から「トスカーナ」を選んで見ました。あらら、トーンが変わるだけじゃなく、雲自体が書き換わっちゃいました。トスカーナの夕焼け空をAIがうまく合成してくれたようです。観覧車のボックスも夕焼けに照らされていい具合の輝きをはなってます。
「カタログ」画面にも「ジェネ消去」機能がありましたが、「編集」画面にもさらに細かい消去ができる機能が用意されていました。その中で面白いというか、特に日本の景色を写したときに便利そうだと思えるのが「電線を消去」。電線の地下化、全く進んでいないですからねぇ。日本中、電柱&電線だらけ。
近所の通称“ゴリラビル”で試してみました。折角のスポットなのに、ここは電線だらけなんですよ。それが、この通りに一発でここまで消してくれました。まあ、空中に浮いたアンテナや電線の一部が残っているのはご愛敬ですが、最初にここまで消して、後は一つずつ丁寧に選んで消していけばいいので、かなりタイパになるんじゃないでしょうか。
普通の(?)編集機能ももちろん一杯あります。ノイズを取り除いてスッキリさせたり、コントラストを変えたり、顔だけ明るくしたり、ちょっと痩せさせてみたり。。。
ノイズが出やすい夜景の修正には「ノイズレス」がいいでしょう。
感想
AIパワーをガンガンに使うと、こんなにも簡単に写真編集ができるんだということに驚き。いや、良くできています。何気なく写した旅行先の写真もそれっぽい“作品”に仕上がるのだから。特に消去系のコマンドは便利。Photoshopだと消す範囲を指定するのがちょっと面倒だけど、こちらはサクサク出来る感じ。Google Pixelの「消しゴムマジック」のような手軽さで編集できるのが気に入りました。SNSやブログに載せる写真をさらにブラッシュアップするのにはおすすめのツールでしょう。
説明は省いちゃいましたが、簡易的なレイヤー機能もあり、まだまだ遊べそう。
唯一“改善点”を言うと、Skylum社のサイトにユーザー登録すると、やたらと宣伝メールが来ることかな。プリセット追加購入やら、メンバーシップ加入やら。まあ、ご愛敬。
ここから買えます
こちらのリンク先からどうぞ。
コメント
こんあことが自由にできたら楽しいでしょうね。
Photoshopに比べるとかなりシンプルなコマンド体系になっているので、すぐに使えると思いますよ。